2019年11月26日

Posted by goodbooks
at 21:43

システムクリエイツ

派生開発プロセス「XDDP」(システムクリエイツ 清水吉男氏)

・「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意
清水吉男氏(著)/技術評論社 / 415ページ

著者は、株式会社システムクリエイツの清水吉男氏です。ソフトウエアの派生開発(保守開発)をうまく進めるための方法としてXDDP(eXtreme Derivative Development Process)を開発された方で、ソフトウエアの品質管理の分野では著名な先生です。他にも書籍を出したり、派生開発推進協議会を立ち上げられ、教育・啓蒙にご尽力された方でしたが、2017年11月にお亡くなりになったとの報に触れて驚きました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

この本はソフトウエアの派生開発の現状を分析し、XDDPの提案と具体的な進め方の紹介がなされています。400ページを超える長編で読破するのはとても大変な本ですが、内容が濃く、非常に勉強になります。派生開発に特化していますが、ソフトウエア開発の多くは派生開発ですから、とても意義のある本です。

構造化プログラミングなどを勉強したり、SQuBOK(ソフトウェア品質知識体系ガイド)を読んだりしましたが、なかなか自社の仕事のなかで使いこなすことは大変です。しかし、XDDPのこの書籍は、予備知識無しでどんどん内容を理解、吸収することができるので、実践に生かそうという気になります。

XDDPを会社のなかで推進するにはだいぶ大変な感じがしますが、ソフトウエアの派生開発の進め方においてここまで体系的に考えられているものは他にないのではないかと感じます。派生開発推進協議会ではさらに派生開発の進め方について進化させていくご様子なのでぜひ期待したいと思います。








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